NHKオンデマンドから考える今後のテレビ戦略

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昨日の投稿
チューナー不要のテレビ「KeyHoleTV」
でも書いていたとおり、「むしろ新しいステージでどのようにビジネスモデルを組み立てるかを真剣に考えなくてはいけない時期」としていましたが、そのような流れを1つ紹介します。

NHKオンデマンド

2008年12月サービス開始予定のNHKオンデマンドです。
これは、過去放送されたNHKの番組を、見たいときに、いつでも見られるようにしたものです。
値段がつい昨日決まり、105円から315円とのことです。
レンタルDVDの値段と比較すれば、妥当な価格設定ではないでしょうか。
また、1470円の1ヶ月見放題パックも用意されるとのことです。

私は、「NHKスペシャル」や、「プロジェクトX 挑戦者たち」「プロフェッショナル 仕事の流儀」などが好きでした。他にも、「教育番組」や「大河ドラマ」なども需要がありそうです。
見たいときにすぐに見ることができるなら、この値段なら払っても良いと考えます。

これは、「良質なコンテンツ」をたくさん持っているNHKならではですね。
民放の消費型の「バラエティ」だけだと、何度も見たいという気が起きるのが少ないかもしれません。(逆に「ドラマ」などは需要があると思います。)

ゴールデンタイムの視聴率がNHKがトップになったというニュースも、記憶に新しいところです。

NHK、視聴率トップに 上半期ゴールデンタイム

この記事内の、

民放の在京キー局の幹部は「我々は社会の空気の変化についていくのが遅れてしまったのかもしれない」と話した。


というところも、本来時代の変化に敏感でなければならいテレビ局としては、つらいコメントです。

今、テレビ局は受難の時代です。もはや、今までのビジネスモデル(主にスポンサーからの広告収入で成り立っていたテレビビジネス)が通用しなくなってきています。
それは、電通・博報堂の決算内容からも見て取れます。

電通と博報堂、共に減収減益 9月中間

前年同期比で、電通の純利益43.8%減、博報堂の純利益69.4%減は尋常ではありません。
テレビ、新聞、雑誌、ラジオ(4大メディア)の売上高が、電通5%減、博報堂9%減というのも短期ながら厳しい数字です。

いわゆるマスに向けた番組が作りづらくなっている今、広告主としてもテレビCMの費用対効果に慎重にならざるを得ません。(多くの人に視聴してもらわなければ、CMを打つ意味がないですからね)

そういう意味で、地デジのみの放送になっても、切り替えがうまくいかず視聴者が減るという事態は、なんとしても避けなければならないと思います。

そのときは、より多くの視聴者を求めて、本当に「IP通信経由のテレビ放送」が開始されるときかもしれません。(PCが不得手な層、受け身な層、大画面・高画質を求める層は、従来通り地デジテレビを使い続けると思いますので、併用されるでしょう)

良い兆候としては、テレビで人気の種を作り、関連グッズ、とくに映画(邦画の好調)などもありますので、情報発信能力はまだ十分あると思います。

いまのうちに(力があるうちに)、次の手を打っておくのが良いと思いますが、いかがでしょうか。

案外、地上波・ワンセグ・インターネット複合で放送して、視聴者の数を今より増やし、

「リアルタイム」⇒無料(広告ビジネスモデル)
「後で見る」⇒無料または有料(広告 or 低額)

とする流れは、うまくいくかもしれませんね。

補足1:こうなると、ちょっと放送の定義と異なってくるかもしれませんが…(笑)。あとそうなったときは「視聴率」リサーチの方法を変える必要があります。

補足2:PCなどで視聴したとき「続きはWEBで」と表示されているところをクリックすると、企業のHPに直接飛べるようにすれば企業側のメリットも高まりそうですね。

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コメント

  1. yutakarlson より:

    こんにちは。海外テレビドラマ「大草原の小さな家」は再び、大人気のようですね。私は、この人気の背後には社会の変化があると思います。この社会の変化に着目することにより、様々なイノベーションも可能になっていくのではと期待しています。今やいわゆる消費者ニーズにもとづ商品開発には限界があるのではないかと思います。金融・経済が一辺倒だった時代から金融危機をへて、社会を重視するようになると思います。電通も博報堂もこのことに気づいていないのだと思います。このままでは、ますます時代から取り残されていくことでしょう。私のブログでは、海外ドラマの動向や演歌の興隆などから、このことの重要性を掲載してみしまた。詳細は是非私のブログをご覧になってください。

  2. BON より:

    演歌が再び人気を取り戻してきている話は、NHKでも番組が組まれていましたね。一時期、ダンスミュージックやJ-POPで「歌詞」よりも「ノリ」が重視された時代から、「歌い手」や「感情移入できるか」が重視されてきているというのも変化の1つだと感じます。(邦楽全体としての、現れては消えていく「消費される音楽」がまた多いことも事実として認識しなければなりませんが…)
    社会変化については、同じく感じるところがあります。
    私もブログの中で、「新語・流行語大賞」を例に、
    http://narts.blog32.fc2.com/blog-entry-177.html
    という記事を書いていますが、一言でいうなら、「人の温かさ」や「安心感」のある生活を求めるようなキーワードが多かったように思います。
    もしかすると、「経済的な会社の業績指標」として売上高や経常利益があるように、「社会貢献的な会社の業績指標」として何らかの指標を設け、前者だけでなく後者でも高い評価を受けるような経済活動が行えるようになったら、社会全体が良い方向に向かうかもしれませんね。

  3. 中野智志 より:

    まったく同感です。

    テレビ番組の質的な魅力低下は嘆かわしいものですよね。
    視聴率至上主義であるのは今も昔も変わりませんが、そもそもチャンネルは増えて、他のメディアも台頭している中、指標とするのが一般人には存在自体がよく分からない視聴率だけというのも低迷の一因かもしれません。

    一視聴者としては、魅力的なコンテンツを求めることに変わりは無いので良質の番組が増えることを望んでいます。

  4. BON より:

    中野さん、初めまして。
    視聴率至上主義ということでいえば、民放が視聴率を追いかけすぎて、逆に地道な報道に力を入れたNHKに抜かれてしまったというのも皮肉な現象ですよね。
    とはいえ、テレビ業界の「油断」や「甘え」が今の不振を招いたとも考えられます。
    今や、ブログなども含めて、視聴者の生の声を集めるのは簡単になってきていますから、本腰を入れて視聴者の望む「良質なコンテンツ」を生み出すため努力をすれば、きっと良い番組が増えていくと思います。
    長らくマスメディアの長であったテレビ業界の「本気」を、これから見せてもらいたいですね。