下記に、人材採用に関する興味深い記事が出ていました。
神戸新聞NEXT|経済|内定辞退に悩む中小企業 大手就活解禁の繰り下げ影響大
内定辞退に悩む中小企業
上記の記事を読んでほしいのですが、ここ数年でも、かなり採用に関する年間スケジュールが変わっているのですよね。これ、対応する企業側も大変であれば、エントリーする学生さんも大変ですよね。
今年はスケジュール変更のあおりで、もろに中小企業の内定者に影響が出ているようです。
中小企業は中途採用に力を入れたほうがいいかも
私は仕事柄、いくつもの社長さんとお話しする機会が多いのですが、ここ最近は人材確保が本当に難しくなったという声を聞きます。特に、新卒採用が難しいと。
特に、リクナビ、マイナビに代表される「とりあえず手あたり次第エントリー」方式が、企業、学生に与える悪影響が大きいと…。
学生も1つの企業をしっかりと企業研究して来ないようになったので、お互いにマッチングしないときがあるのです。
で、採用したら採用したで、新卒採用は育てるのが大変、とのこと。大企業のように新人研修期間を長くとれたら良いのですが、なかなか中小企業レベルではそうもいかないことが多く、OJTという名のほったらかしが多いようです。(もっとも、最近は大手企業でも研修期間が短くなっているところもあるようですが)
いくつかの中小企業の社長さんがおっしゃっていたのが、中途採用でいいから、働く意欲と能力のある人を、じっくりと時間をかけてもいいから採用したい、ということです。
この場合、かなりの割合でその会社に定着してくれるようです。お互い社会人としてのベースができていますし、新卒のような慌ただしさ、企業研究不足もなく、マッチングしやすいとのこと。
私個人の考えとしても、「もっと雇用が流動的になって、どんどん働く意志と能力のある人が、自分が望ましい好きな会社に転職できるようになったらいいのに」と思っています。
(もちろん、このメリット・デメリットは両方あるかと思います。日本は正社員雇用がかなり優遇されていますから、一度正社員になれば生活が安定する一方、企業は働かない社員を辞めさせるのは本当に難しくなります。また、正社員になれない非正規雇用の人達が社員になろうと思っても企業がそう簡単には正社員として雇えない(市場が激変する中での負担が重すぎて)ので、せっかくの人材雇用の機会を損失しています。最悪、雇用が流動的でないから、ブラック企業でも生活のために何とかしがみつこうとする社員が出てきます。逆に、雇用の流動性が増えれば、社員は自分が望む会社に転職しやすくなる一方、企業も働かない社員を辞めさせやすくなります。もっというと、社員は自分の能力を高め続ける必要がありますし、企業は自社の良さを社員にきちんと打ち出せないと転職されてしまうので、互いに市場での優位性が保てなくなります。)
とまぁ、小難しいことは抜きにしても、日本は新卒採用に偏りすぎです。もっと、中途採用にも力を入れて、能力とやる気のある人材をどんどん確保していきたいですね。