地方自治体でFacebookのみの情報発信には疑問

佐賀県武雄市で、市のホームページを閉鎖し、Facebookだけで情報発信するというニュースが出ていました。

「市長がはまっている」 佐賀県武雄市、市のページをFacebookに完全移行へ – ITmedia ニュース

斬新という声もあれば、やりすぎという声もあり、ネットでも賛否両論のようです。

ちなみに、私はこの件に関しては否定的な立場です。

というのも、Facebookがいくら流行りだとはいえ、「市長がはまっているから」という理由で情報の公開方法を決めるのは筋違いだと思うからです。

Facebookは1企業体が提供するサービスであり、検索エンジンに情報を渡さなくしたり、あるいは突然ページまたはアカウントを削除したりしても、すべてはFacebookの独断で決めることができます。

また、市民と市職員の交流の場としては十分かもしれませんが、情報提供の場としてはFacebookはいかんせん使いにくい点があると考えます。

一言でいうなら、「広く多くの人に伝える」という本来の目的を忘れているような気がします。

他の地方自治体では、初心者でも戸惑わないようにUIを工夫したり、色遣いに気を配ったり、情報を出す順番を整理したり…と、老若男女が少しでも読みやすいようにしているところがあります。

地方自治体がITを活用し、情報提供に積極的になってくれることは嬉しいことなのですが。
手段が先か、目的が先か、一度検討してみてほしいと思います。

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コメント

  1. X より:

    僕も否定的な意見をもっています。
    特に以下の部分。

    [斜体]検討を重ねているうちにFacebookが仕様を変更し、アカウントを取得しなくてもページを閲覧できるようになったため…[/斜体]

    随分と短絡的というか楽観的というか、そんなテキトーな公務員(?)かと思うと、情けない感じを受けます。

    一般企業ではありえないですよね。

  2. BON より:

    結局、市のサーバも残し、iflame要素(インラインフレーム埋め込み)でコンテンツを表示するようにしたようですね。(でもそれだと、サーバのコスト減になってないですし、単に公式ホームページ側のトップページを閉じただけになってしまうような…。)
    何も決められずにいる首長に比べれば、武雄市長の新しい試みに果敢にチャレンジする意欲は買いますが、最終的には市民の声を聞きながらより使いやすい方向への検討を続けてほしいですね。