インターネットビジネスのうち、情報提供サービスの大半は「広告収入」でまかなっているのですが、それだけでは黒字化が達成できないサービス事業者が増えているようです。
そこで「広告収入+α」の部分を生みだそうと、各事業者とも知恵を絞っています。
これを「マネタイズ」と呼んだりします。
もともとの意味は、
monetize
[動](他) 1 …を通貨と定める, 法貨にする. 2 …を貨幣に鋳造する;…に貨幣の性格を与える.
(Yahoo!辞書・プログレッシブ英和中辞典より)
ということですが、このうち、「お金を作り出す」という部分の意味がよく使われるようになってきているのですね。
これは、PCサイトではもう当たり前の考え方で、プレミアム会員制をとったり、ダウンロード課金を施したりしています。
ネットサービスにお金を払ってもらうには mixiやpixiv、はてなの“手の内”
それと同様、携帯サイトでも同じ動きが進んでいるようです。
広告減…携帯サイト 課金の動き
この有料課金のビジネスモデルをさらに推し進めていったのがAppleの「App Store」で、新しい携帯電話でのマネタイズの方法として注目されていたりします。
ところで、それより遙か前に、日本で大成功したビジネスモデルがあります。それが「i-mode」です。Appleのビジネスモデルも、このi-modeに影響を受けた部分も多分にあるでしょう。もっとも、i-modeは携帯キャリアが主導権を握り、App Storeは携帯メーカーが主導権を握っているところが違いますが。
元々携帯サービスはi-modeのおかげで儲かるビジネスだったのですが、いわゆる「勝手サイト」の出現や「広告収入」に過剰な期待を寄せすぎたため、元の状態に戻ってきているということでしょう。(時代は繰り返すのですね。)
とはいえ、広告収入モデル自体は、テレビにしろ、ラジオにしろ、雑誌・フリーペーパーにしろ、昔から存在していますので、まったく無くなることはあり得ません。しかし、インターネットの登場で「費用対効果」が明確になってしまった今、広告とは異なる「+α」の生みだしに頭を絞る時代が来ている、ということなのでしょう。