先日、ITコンサルティングで、旧字体、異字体の相談を受ける機会がありました。
今でも、業種によっては、古い住所の漢字や、作った文字のような人名漢字があり、それを正確にパソコン上で再現しなければいけない仕事というもの、あります。
(一番わりやすい例だと、役所の戸籍謄本などがそうですね)
思い起こせばWindows98からXPくらいまでの昔は、1つ1つ外字を作成していましたが、(今でも外字を作成されている会社もありますよね?? ^^;)、最近はUnicodeの整備も進み、これら旧字体・異字体に対応したフォントを購入したり、配布を入手して利用することも多くなりました。
一般に、「異字体セレクタ」と呼ばれるものです。
異体字セレクタ – Wikipedia
特に印刷周りでは、AdobeならAdobe-Japan1系の、「小塚明朝/小塚ゴシック」フォントなどが有名でしょうか。
で、Adobeに頼らず、安く仕上げるという点では、(笑)
IPAさんが配布している「IPAmj明朝」というIVS対応の無料フォントがあります。
IPAmj明朝フォント | 文字情報基盤整備事業
で、この無料フォントはゴシック体がないという点を除き、意外と優れものなんですが、
いろいろ調べていくうちに、Chromeだけ変な挙動をすることがわかりました。
左から、IE、Firefox、Chromeの順です。
IE、Firefoxでは正しく表示されていますが、Chromeだけ異字体が正しく表示されません。
IPAのサイトには対応している風に書いてあるのですが、Chromeのバージョンが上がったためか、IVSに対応できなくなっているようです。
一応私もGoogleに報告したのですが、私よりも前にいくつか報告が上がっているようですが、なかなか直してもらえないようです。
このあたり、割とChromeは強気にユーザーのいうことを聞いてくれない米国スタンダードな社風(≠グローバルスタンダード)があるのかなぁと思います。
個人的には、総合的にChromeはとても良いブラウザだなぁと思っているのですが、この辺りの対応力がなくて非常に残念です。