7/7、Winny開発者の金子勇氏が、急性心筋梗塞で亡くなられたそうです。
まだお若い方でしたのに…。
Winnyといえば、P2P技術を用いたファイル交換ソフトとして、その技術力の高さ、利用性の高さ、匿名性の高さ、そして危険性の高さも広く認識されることになったソフトですね。
Winnyで使われたP2Pでは、個人のPC内のフォルダに暗号化と断片化されたファイルをお互いに持ち合い、それらがネットワークとして存在することで、ファイルのアップロード、ダウンロード、共有を実現しているという、非常にスマートな仕組みでした。
ところが、このP2Pの仕組みは、結局のところ「他人にデータを持たせる」という点が企業ユーザーからの信頼を得ることは十分に出来たとはいえず、逆にアンダーグラウンドでの利用の印象が強くなりすぎてしまった、という面があります。
(「SkeedDelivery」という配信ソリューションも開発されていましたね)
P2Pではなく、有名な企業が所持する「多数のサーバ内でデータを保管する」クラウドが、ここ最近企業利用が進んでいるのと比較すると、感慨深いものがあります。
もう一点、革新的な技術を日本から出すためには、プログラマもある程度守られなければならないということも金子さんの例でははっきりしました。(何かを開発する上では、良い利用方法も、悪い利用方法も考えられますので、悪い方向性の責任を全部開発者に押し付けてしまうと、何も作れなくなってしまうので)
いろんな示唆を感じる方でありました。
お悔やみ申し上げます。