IPA(情報処理推進機構)が、情報セキュリティの意識調査を実施しています。
情報処理推進機構:情報セキュリティ:「2011年度 情報セキュリティの脅威に対する意識調査」報告書について
この調査による主なポイントは以下の通りです。
(1)スマートフォン利用時の不安解消が必要
スマートフォン利用者の約5割がウイルス感染による不正利用やデータの盗難・漏えいに不安を感じている一方、約2割の利用者はウイルスの存在を知らない。(2)自宅での無線LAN使用にセキュリティ対策を
自宅での無線LAN利用者は増加傾向にあるが、暗号化の実施率は約6割に留まる。(3)身近な脅威の認知度は高いが、サイバー攻撃の認知度は低い
フィッシングなどの身近な脅威の認知度は高い一方で、大々的に報道された直後でも標的型攻撃の認知度は5割を下回る結果に。(4)特にIT初心者に必要なセキュリティ啓発
3割以上の利用者が被害の予防や被害発生時の対応策、最新のセキュリティ情報を必要としている一方、約4割の利用者は知りたいセキュリティ情報はないと回答し、特にIT初心者ではセキュリティへの関心が低い。(5)依然として存在する対策未実施者
基本的な情報セキュリティ対策は約7割以上が実施している反面、未実施の層が依然として存在。
(記事内容より)
特に、(2)のご家庭の無線LANの暗号化実施が約6割に留まるというところが気になります。
約4割は、無線LANをフリーライドされたり、家庭内LANに侵入(場合によっては情報漏洩)されても、気がついていないということになります。
根本的な問題として、(1)のスマートフォンのセキュリティに関しては、OSベンダー、キャリアによるシステム的対策(セキュリティ対策ソフトの導入等)によって解決するのは時間の問題だと思いますし、会社などで利用する場合にも物理的・人的なセキュリティ対策が組織として推進されていくと思います。
しかし、こと家庭においては、なかなかそこまで意識が回ることが少ない、というのが今回の調査の中から伺えます。(とはいえ、家庭PCの中にもカード番号やパスワードなど大事なデータを保存している人は多いと思うのですが)
個人的には、セキュリティ知識が皆無でインターネットを使うことは、車の免許を持たずに一般道路を走り回ってるくらい怖いことだと思っています。
・必ずセキュリティ対策ソフトをインストールする。
・OSやアプリのアップデートを実施する。
・無線LANには暗号化技術を使う。(できればWPA2)
などは、最低限やっておきたいものです。