大手ショッピングモールの楽天が、複数店舗の商品を一括で配送するサービスを始めています。
リピート商品(日用品、ペット用品、化粧品、その他の消耗品など)をまとめて買えば、送料は無料~240円になるし、ネットの割安価格で、かつ利便性も高いというサービスです。
品揃えを見たらわかりますが、いわゆるスーパーの品揃えをそのまま展開しているような雰囲気です。
これはいわゆる、
・イオンショップ
・セブンネットショッピング
などのスーパー・コンビニとの競合とも考えられるのですが、本来目指している方向性は、
・フルフィルメント by Amazon
を狙っているのではないかと考えます。
小さな卸売、小売店が自前でネットショップを持って、ページ作成・運営していくより、大手小売店がまとめて販売してしまったほうが効率的という考え方に沿って動いているように感じます。
これはリアルの場でも、小さな小売店で1品ずつ購入するより郊外型大規模商業施設で一度に買い物をする客が増えていったように、バーチャルの場でも大手による「注文・配送業務の一括化」が進む可能性があることを示唆しています。
極端なことを言うと、Amazonや楽天市場が「大手スーパー」化し、そのほかの卸売・小売事業者はそこへ納品するのが主に仕事になる、という可能性を秘めています。(実際、それで利益を得ている事業者もあると思います。)
そうなると、「ショッピングモール」の概念とは違った性質のものになりそうです。
では、小さいネットショップが無くなるかというと、そうでもない気がします。
より専門店化し、売るだけではなく、「商品の魅力を最大限伝える場」としての役割を担っていくからです。
結局大手スーパーは「売れ筋のものを並べて売るだけ」になってしまいがちなので、魅力あるお店(ネットショップ)と共存していくことになると思います。
それに、「お店自体の魅力や、店長やスタッフの人柄に惚れて買い物にいく」のは、リアルでもバーチャルでも同じです。
ですから、中小企業・個人事業主の自社のネットショップは、お客様に「効率化」以外の魅力をどれだけ多く伝えられているか、それを考えていく必要がありますね。