総務省の発表した、
を見て、思わず「うーん…」と唸ってしまいました。
製造業の営業利益が大幅に落ち込んでいるのを始め、他の業種でもあまり芳しくない状況です。
その主な原因として、
「需要の停滞(売上の停滞・減少)」
が一番目に挙げられています。
ところが、その「需要」を自ら掘り起こそうという意欲が見えてきません。
「事業に対して積極的」にやっていこうというのは全体の10~15%、「現状のままを維持」または「事業に対して消極的」と答えたのが70%近くです。
これでは、新たな需要を見つけるのが難しい状況です。
また、新たな顧客、新たな市場を開拓するのに適していると思われる「インターネットの活用」においても、経営者の意欲はかなり低い状態です。
「PCやインターネットを活用している」のは全体の3~4割で、残りの6割は現在に至っても「インターネットの利用/接続を考えていない」というのが実態です。
(個人企業経済調査(構造編)平成21年結果(概要)より)
実は、私が現場で遭遇するのもこのパターンが多いです。
技術力やノウハウは非常に高いのに、「今までうまくやってこれた」という理由で、新しい販路開拓に力を注がないのです。むしろ、自社に対する自負と過去の成功体験があるものですから、それに固執しすぎてしまうことが往々にして起こります。
ところが、すでに世界はインターネットで繋がり、その距離は年々縮まっており、また密接になっているのです。
大手企業のサプライチェーンマネジメントを例にあげるまでもなく、否応なく外部環境が変わっていっているのに、実はそれに気づけていない(乗っていない)パターンが多く存在するのです。
「俺ァ、ITとかよくわかんねぇや!」
経営者のその一言で、事業が拡大していかないことに繋がっていることがあるということを、せめてこのブログを読んでいる方々には知っておいてほしいな、と思います。
最後に、希望のあることを言いますと、実は若手の優秀なマネジメントの中には「なんとかしてITを活用しよう」という動きをされている方々が大勢います。(よく私も相談を受けます。)
経営者の方は、そういったやる気ある若手に「俺ァ、よくわかんないけど、そんなにやるってんなら任せるよ」という広い心を見せてみてはいかがでしょうか。
最初は失敗することもあるかもしれませんが、それを許して、失敗を恐れずチャレンジをする社員を育てていけば、そのうちビックリするような成果を見せてくれるかもしれませんよ!