「これは便利」より、「これは怖い」と表現すべきでしょうか?
送り主、受け取り主、どちらの個人情報も相手に伝えず、荷物を送ることができる宅配便が、明日12/16より始まります。
このサービスは、お互いにメールアドレスしか知らない者同士での荷物の受け渡しが可能です。
お互いの住所は、Web上から「メルアド宅配便」のサイトに登録することになります。
(ソフトバンクBBの子会社であるソフトバンク・フレームワークスが管理します。)
その結果、このような送り状で荷物が届きます。
荷札の表記 – よくある質問より
利用シーンとしては、ネット上だけの友人や、住所がわからなくなったお知り合い、ネットオークションで荷物を送る場合などが想定されています。
…ですが、この荷物を受け取るのは相当勇気がいりますね。
まず、ネットオークションの場合は、お互いが不正をしないということを信頼した上で送ることになります。
荷物を受け取ってみて、意図したものと違う場合や、何か不備があった場合には、相手を確認する手段がメールアドレスしかありません。これは詐欺に使えてしまえそうです…。
また、お互いの住所を明かさないということは、法的に取り扱いが禁止されている物品の授受にも使えてしまうかもしれません。
逆に、先に相手の住所や名前がわかっている場合、「捨てアド」として新規にメールアドレスを取得して、手続きだけ通してしまえば、いきなり荷物を送りつけることも可能なのでは?(そして、送り主が「メルアド配送センター」と書かれた荷物がある日突然届くわけです)
もっとも、真っ当(?)な使い方をすれば、
「5kg以下の荷物なら送料は日本全国一律990円」
というのは、なかなか魅力的な設定です。
遠距離であれば、かなり安く送ることができます。
…ただ、前述した通り、犯罪に使われやすいのは確かだと思います。
送り主、受け取り主双方の個人情報を管理するソフトバンクフレームワークス社は、相当リスクを抱えることになると覚悟しておいたほうがいいのかもしれませんね。
追伸
私はよく、宅配便を受け取る際、とりあえず印鑑(又はサイン)をして荷物を受け取った後に「誰からの荷物だろう?」と送り主を確認することがあります。皆さんはどうですか?