今日はSEOの話、特にBingの話です。
Bingとはマイクロソフトが作った検索エンジンで、日本ではMSNで使用されています。
また、アメリカではYahoo!もBingが使われており、日本のYahoo!もそのうちYST(Yahoo! Search Technology)からBingに切り替わるのではないかと噂されています。
この「ITコンサルタント日記」で使用しているFC2にて、Bingのちょっと不思議な性質を見つけたので書いておこうと思います。
Bingで自分のサイトが登録されているか否かをチェックするのに、
Bing Webmaster Center
という管理ツールを利用している人も多いかと思います。
以下は「ITコンサルタント日記」のTop 5を出したものですが、「アレッ?」と不思議に思いませんか?
1つのブログなのに、「Regionに jp と us が混在」しています。
この理由は、私が10月末よりある仕掛けをしています。
その説明に入る前に。
BingのSEO、つまり上位に表示されるためには、Language(言語)が特に重要であり、またRegion(地域)もやや考慮に入れられているのではないか、と言われています。
ではなぜFC2がRegion usと表示されるかというと、海外(アメリカ)のサーバを使い、トップレベルドメインが「.com」だからです。
海外のレンタルサーバであっても、「.jp」ドメインであれば、Regionはjpと表示されます。
(もう少し細かく説明すると、「.com」や「.net」などはgTLDに分類され、どの国の人でも取得できるので、BingもRegionを特定できず、サーバの置いてある位置を当てているのでは、と想像しています。)
Bingで検索してみると分かるのですが、他のGoogleやYahoo!などの検索サイトに比べ、「.jp」サイトまたは国内に設置されているサーバが上位に来る確率が高いと思います。
さて、ここまでは納得のいく基本のお話。
ここからは、どうして上記のように「1つのブログでjpとusが混在しているのか」という本題の話です。
BingウェブマスターセンターのBacklinksを細かく見ていくと、FC2ブログであってもRegion jpのブログがいくつかあり、その原因を調査しました。
その結果、簡単な結論ですが、Bingのバグ(仕様?)とも言うべき現象が分かりました。
HTMLのドキュメントタイプの宣言の違いにより、Regionがusとjpにわかれるのです。
【Region usとなる例:XHTML1.0】
<!DOCTYPE html PUBLIC “-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN” “http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd”>
<html xmlns=”http://www.w3.org/1999/xhtml” xml:lang=”ja” lang=”ja”>
↓
【Region jpとなる例:HTML 4.01】
<!DOCTYPE HTML PUBLIC “-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN” “http://www.w3.org/TR/html4/loose.dtd”>
<html lang=”ja-JP”>
と書き換えるだけで、Regionがusからjpになります。
…まぁ、何だかいろいろな意味でがっかりな感じですが、事実Bingではそのようになっています。
もちろん、厳密な意味では、XHTMLとHTMLのルールに従い、HEAD部、BODY部を全て書き直したほうがよいのですが、わざわざBingのためだけにXHTMLで記述されたものをHTMLに書き直すのも時代に逆行しているようでどうかと…。
まだまだBingも発展途上のエンジンなので、願わくば、Bing側がきちんと対応するのか、FC2側がBing対策に乗り出すかしていただけると嬉しいな、と考えています。
追伸1:
以上は実験のためにドキュメントタイプを変更したもので、他の人にも書き換えを推奨しているわけではありません。お間違えなく。FC2ブログなどをお使いで、同じ現象で悩んでいる人がいるかと思い、紹介させて頂きました。
追伸2:
ちなみに、FC2は、HTTPヘッダの中に、
Content-Language: en
を吐き出していて、これも個人的には気に入らないポイントです。
主に日本向けにサービスを提供しているのですから、「ja」にするか、またはHTTPヘッダから「en」を削除してくれると嬉しいのですが。
無料で借りているブログなので、あまり多くを期待するのも酷かと思いますが、アメブロ等と共に日本のブログ業界を引っ張るサービスでありますし、また私はFC2の自由度の高いブログシステムが好きなので、敢えて厳しくツッコミをいれさせてもらっています。