ドコモなど数社が組んでスマホ独自OSを来年展開

ドコモなどが共同開発しているOS「Taizen」(タイゼン)搭載の端末が来年発表されることになりました。

新OSのスマホ、ドコモが来年にも発売へ : 経済ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

アップルとグーグルが熾烈なスマホOS争いをしているところに(BlackBerryがシュリンクし、Windows Phoneですらアップルとグーグルの牙城を崩せないでいるところに)、今から新OSの投入です。

もちろん、記事にあるように、「携帯電話会社による独自サービスの提供を前提に開発が進められているのが特徴」ということですから、もう一度主導権をキャリア側に引き戻そうという動きの一環なのはわかりますが、果たしてそううまく行くのでしょうか。

今のスマホは、ユーザビリティに優れて安定したプラットフォームと、数多くのアプリに支えられて、ユーザーの利便性が飛躍的に向上していった経緯があります。

逆にいうと、数多くのアプリを取り込めない状態で、キャリアサービスだけでユーザーを満足させられるかというと、当初はかなり苦戦を強いられる可能性があります。

もっといえば、キャリアにおけるUSP(ユニークセリングプロポジション)とは、そこ(OSとキャリア独自サービス)にあるのでしょうか?

ある意味、auの「auスマートパス」のような、OSの主導権は捨てて、キャリア+サービスプロバイダとしての折衷案でも良いと思いますし、ソフトバンクのように「常に競合より少しだけコストパフォーマンスに優れる」でも良いでしょう。

では、ドコモのUSPとは??
私は、「多少高くても確実に繋がる電波と、安定した回線品質」だと思っていたのですが…。

今後、ドコモがどのような戦略を取ってくるのか、非常に興味深く見守っていきたいと思います。

(ちなみに、私がドコモの社長なら、コトラーの競争地位戦略における「リーダー戦略」、つまり、全方位戦略を採用します。リーダー戦略では、シェアの最大化と維持が重要ですから、すべての端末を扱って、顧客のあらゆる要望に応えます。AndroidもiPhoneもWindows PhoneもSIM交換ですぐに使えて、都会でも田舎でも確実に電波を拾えるようにします。家族割、法人グループ割を充実させて、スイッチングコストを高くします。ただし、この戦略が有効なのは、市場シェアにおけるリーダーである間だけです。契約者数が減ってしまうと、ネットワーク外部性を十分に効かせることができなくなるからです。本当はauよりも先にiPhoneを扱うことを決めるべきでした。今は、Appleとの賭けのレートが上がりきった状態ですからね。)

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