改正薬事法がもたらした歪み?

今年6月に改正された薬事法により、リスクが高いとされるお薬は(一部条件を除き)ネットで買えなくなってしまったのは、皆さんご存じの通り。

「対面販売」に拘った結果、中小企業の薬局などが運営するネットショップでは薬は売れず、コンビニでは(薬剤師ではなく登録販売者がいれば)薬が売れるという、なんとも矛盾した状況です。

改正薬事法により、ドラッグストアで薬品説明が強化されたかといえば、
「ポイントカードはお持ちですか?」
としか聞かれなかったというジョーク(真実?)もあるくらいです。

私は「薬のリスクに関してきちんと説明すべき」という法改正の精神は正しいものと思っていますが、あまりに性急すぎて、規制による弊害が出ることを心配していました。

…で、つい先日、こんなニュースが流れていました。

ケンコーコムが海外子会社設立、まずは日本向けに一般医薬品販売

へー、海外で販売して、日本に輸入すれば、日本の第1類医薬品、第2類医薬品も販売できるのですね。しかも法規制も免れるのですね。

ケンコーコム シンガポール

見慣れた薬品が沢山並んでいますね…。
わー、すごーい。(棒読み)

ケンコーコムだって、本当はこんなことはしたくないはずです。
日本の薬をアジア圏で販売したいというのも、以前から計画されていたのかもしれません。

ただ、日本の薬を海外に持ち出し、海外で買わせて、日本に逆輸入する、そんなことに何のメリットがあるというのか…。法改正が目指していた「本来のあるべき姿」のやり方を間違っただけで、すべてがねじれてしまったのではないか…。そう思うと、ちょっと悲しい気分になったニュースでした。

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